浜松まつり武者行列 中心街厳戒 群衆雪崩やテロ対策 松本潤さん来浜
浜松まつり最終日の５月５日に浜松市中区の中心街で初開催される「家康公騎馬武者行列」。大河ドラマ「どうする家康」で徳川家康を演じる俳優松本潤さんらが出演することから、観覧当選者（２万２千人）だけでなく、落選者も含めて大勢の来場が予想されている。市や県警は群衆雪崩や不特定多数を狙ったテロ行為などの発生を懸念し、交通規制や警備体制を強化するなど厳戒態勢を敷く。
騎馬武者行列はザザシティ浜松前から鍛冶町通りを東に進み、ＪＲ浜松駅前を左折した板屋町交差点までの約８００メートル区間で行う。松本さんをはじめ、井伊直政役の板垣李光人さん、平岩親吉役の岡部大さん、夏目広次役の甲本雅裕さんらがパレードする。
観覧当選者用スペースはコースの道路両側に設け、観覧者が移動できないように複数のブロックに区切る。後方には見物客の滞留防止のために誘導員を配置するほか、コース周辺の道路は交通規制を実施する。
２０２２年１１月に俳優木村拓哉さんが出演した岐阜市の「信長公騎馬武者行列」は約４６万人が訪れた。浜松市で１３年に今回とほぼ同じコースで行った東京ディズニーリゾート開園３０周年の記念パレードには、４３万人が詰めかけている。
市は来場者数について「想像が付かない」としながら、岐阜と同程度を想定して対策を練る。当日は全庁体制の市職員約６５０人を動員し、民間警備員なども投入予定。ＪＲとも連携し、駅からの導線対策や駅構内での注意喚起も行う。
県警はイベント開催を受け、浜松中央、浜松東両署に本部からの応援を加え、例年の浜松まつり以上の体制で臨む。規制中の道路や混雑が予想される浜松駅などに警察官を重点配置。事前に現場視察を重ね、不審者のチェック体制も入念に確認する。
先進７カ国首脳会議（Ｇ７広島サミット）開催が５月１９日に迫る中、群衆を狙った爆破や車両暴走事案なども懸念されるとし、「最大限の警備体制を敷く」（県警警備課）構えだ。
和歌山県内で４月１５日、選挙応援の岸田文雄首相に爆発物が投げ込まれる事件が発生したことを踏まえ、市はイベントの過熱を防ぐため、観覧応募総数の公表を取りやめた。市観光・シティプロモーション課の担当者は「安全には最大限に配慮する。来場者もルールを守った上でイベントを楽しんでほしい」と話す。
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