静岡陸上界 盛り上げへ号砲 同学年リレー、応援や解説も 静岡国際で高瀬さん企画 

 陸上男子短距離で五輪2大会に出場し、2021年に引退した高瀬慧さん(34)=静岡西高出=が、静岡県陸上界を盛り上げようと活動を始めた。3日にエコパスタジアムで開かれる第38回静岡国際陸上競技大会の1600メートルリレー(オープン種目)に、同学年のライバルだった地元選手らとチームをつくってエントリー。スタンドでは「応援隊」を組み、陸上競技の新たな楽しみ方を提案する。

静岡国際陸上競技大会の1600メートルリレーに同学年のチームで出場する高瀬慧さん(左)と川瀬聡一朗さん=4月22日、袋井市のエコパスタジアム
静岡国際陸上競技大会の1600メートルリレーに同学年のチームで出場する高瀬慧さん(左)と川瀬聡一朗さん=4月22日、袋井市のエコパスタジアム

 高瀬さんは男子100メートル、200メートルの両種目で日本選手権を制すなど活躍。現在は富士通の広報IR室で働きながら、各地で教室を開いて小中学生らの指導に当たる。今回は小学生の頃から親しんできた静岡国際陸上大会の面白さを発信しようと、オープン種目を提案した。
 高瀬さんの呼びかけに応じたメンバーは、高校時代に同学年でしのぎを削った県内の元トップ選手3人。メンバーの一人でスプリントコーチの仕事に就く川瀬聡一朗さん(34)=浜松市東区=は「今度は仲間として一緒に走れるのがうれしい。幅広い層に興味を持ってもらうきっかけになれば」と歓迎する。
 元オリンピアンの金丸祐三さん、横田真人さんら1学年上のレジェンド選手も高瀬さんの要望に応え、チームを結成して対決する。
 一方、スタンドでは一般の来場者らと「応援隊」をつくり、選手に声援を送る。競技を見ながら解説し、参加者からの質問にも答えるという。
 「応援次第で選手の不安や緊張は和らぎ、パフォーマンスがよくなる」と高瀬さん。応援隊の参加者は高瀬さんのツイッターで募集し、当日の飛び入り参加も可能だ。「楽しみながら声援を送ってほしい。観戦や応援を気軽に楽しめる陸上文化をつくりたい」。海外での大会のように、多くの観客で陸上のスタンドが沸く日を思い描く。

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