お金の知識 かるたで学んで 学校など無償貸し出しへ 静岡県内外のママFP制作

 「ありがとう 感謝のきもちが お金に変身!」「オデコじゃないよ イデコだよ」-。静岡県内など全国各地の子育て中のファイナンシャル・プランナー(FP)でつくる団体「FPママフレンズ」(柴田時子代表)が、家庭や学校での金銭教育に活用できる教材「おかねかるた」を制作した。全ての読み札にはQRコードが付いていて、関連の解説を文章と動画で確認できる。今夏以降、学校などへの貸し出しを始める予定で、柴田代表は「さまざまな場所で、気軽にお金について学んでほしい」と呼びかける。

子育て中のファイナンシャル・プランナーが制作した「おかねかるた」。読み札のQRコードを読み込むと、解説が見られる
子育て中のファイナンシャル・プランナーが制作した「おかねかるた」。読み札のQRコードを読み込むと、解説が見られる
「おかねかるた」への思いを語るFPママフレンズのメンバー
「おかねかるた」への思いを語るFPママフレンズのメンバー
子育て中のファイナンシャル・プランナーが制作した「おかねかるた」。読み札のQRコードを読み込むと、解説が見られる
「おかねかるた」への思いを語るFPママフレンズのメンバー

 2022年4月、成人年齢が18歳に引き下げられ、高校の家庭科の授業に金融教育が導入された。「高校生からと言わず、園児の時からお金について楽しく学べる教材があったら」と考えた同団体は同7~8月、かるたの制作費を募るクラウドファンディング(CF)を実施。約150人が趣旨に賛同し、約150万円の寄付が集まった。
 読み札は一文字につき三つほど候補文を作成し、CF支援者の投票によって決定。テーマは個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」など国の制度から税金、家計管理、お金への向き合い方など幅広く、大人も「金融リテラシー」を養える。堅苦しくならないよう駄じゃれも盛り込んだ。絵札は絵本作家でもあるFPのつくなかなさん(愛知県)が担当した。
 読み札のQRコードをスマートフォンなどで読み込むと、FPが用語を解説したページに飛ぶ。執筆した東伊豆町の横山沙織さんは「小学3年生くらいから理解できる内容にするよう心がけた。学校での調べ学習にも活用してもらえたら」と話す。解説は随時、最新の情報に書き換えていく。
 かるたの貸し出しは当面、CFで集まった寄付金を活用し、無償で実施する予定。小学校のほか保育施設や地域のサークル、児童養護施設などでの利用を見込む。同団体メンバーが各地で開く親子向け講座などでも活用する。
 柴田代表は「お金をどう使うかは、自分の人生をどう生きていくかということにつながる。お金について話すきっかけになるツールとして役立ててほしい」と期待する。問い合わせは、FPママフレンズのウェブサイト専用フォームへ。
 

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