焼津の商店街 活性へ歩道活用 駅前通りで実証実験

 焼津市は焼津駅前通り商店街で歩道の有効活用ができる制度「歩行者利便増進道路」の導入に向けた実証実験を実施している。7日までの9日間、商店街の歩道部分に机や椅子を設置して、利用状況や安全性などに関するデータをまとめる。市と焼津駅前通り商店街振興組合はこうした実験を重ねて、道路管理者の県に道路指定を求めていく方針。

歩道に椅子を置いて行われた実験=焼津市の焼津駅前通り商店街
歩道に椅子を置いて行われた実験=焼津市の焼津駅前通り商店街

 実験の実施場所は商店街を通る県道沿いの歩道2カ所と市観光協会前の歩道。1日は設置された椅子に通りがかった市民が座って、周囲の景色を眺めたり、店舗の壁に掛かった写真を鑑賞したりして、くつろぐ光景が見られた。
 市によると、歩道空間にベンチや看板などを設置する場合は本来、道路管理者に許可を取らなくてはいけない。歩行者利便増進道路に指定されると、こうした許可基準が除外され、最長20年間、ベンチなどの占用物件を置くことが可能になる。
 市と同振興組合はターントクルこども館開館を機に徐々ににぎわいつつある商店街のさらなる活性化策として同制度に着目。22年度から議論を重ねてきた。市まちなか活性化推進室の増井悟室長は「実験で課題も見えてきた。これらを検証して、商店街の理解を得た上で制度導入を図っていきたい」と語る。
 (焼津支局・福田雄一)

 

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