市民の幸福感“見える化” 磐田市独自指標 政策立案に活用

 磐田市の草地博昭市長は12日の定例記者会見で、市民の幸福度を“見える化”する市独自の「ウェルビーイング(幸福感)指標」を策定すると発表した。市民の幸福感を高める政策立案や施策の効果検証に活用する方針。

 近年、経済的な豊かさだけでなく、市民や従業員の多様な幸福感をまちづくりや企業経営の視点に採り入れる動きが広がっている。
 市は公園や公共交通、医療の充実度など地域特性を表す客観的データに加え、アンケートを通じて市民の主観的な幸福感を分析して数値化することで、地域の強み、弱みを把握する。静岡産業大の岩本武範准教授と共同研究を進め、10月までに指標を策定する予定。2024年度以降に市の政策・施策への反映を目指す。
 7月には市民3千~4千人を対象にアンケートを行って、子育てや労働、交通などの分野で現状の幸福度を出し、どんな政策が必要なのかを検討する上での材料の一つにする。一部の施策で達成度合いを測る指標としても採り入れていく考え。次期総合計画でも一定の幸福度を目標に掲げることを検討している。
 草地市長は「ウェルビーイングを高める市政運営を目指す新しい価値観を、職員や市民に根付かせたい」と述べた。

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