ありのまま認め 保育9年 焼津の公私立・幼保 プロジェクト 共通目標掲げ 事例集作成

 焼津市内の公立、私立の幼稚園・保育園が「自己肯定感を持つ子どもを育てる」という共通目標を掲げ、その実現に向けた教育に取り組む「オールやいづ★ねっこプロジェクト」が創設9年目を迎えた。園長、副園長、保育士らが研修会を通じて、学識経験者のアドバイスを受けながら、共通目標に合わせた乳幼児教育の仕方などについて共有し合う。年齢ごとの対処事例集も作成したりして、地域全体での保育向上を目指している。

プロジェクトの取り組みの一環で作成された事例集
プロジェクトの取り組みの一環で作成された事例集


 同プロジェクトは2015年度に創設した。市内の公立・私立の幼稚園、保育園、保育所など計48園が参加する。ありのままの自分を認めてもらえるという考えに基づいた教育を行うことで、自己肯定感を持つ子どもに育てていく。
 園長らが集まる「乳幼児教育推進会議」で毎年度の方針や方向性を決定し、それを元に保育士らが集まる研修会、副園長らが集まる協議会などで日常の保育のあり方について話し合ったり、保育現場を公開した園内研修を実施したりしている。
 課題検討部会では幼稚園と保育園の代表者6人が参加し、乳幼児保育の課題を洗い出し、解決に向けた取り組みを練り、関係者に情報提供していく。最初に手がけたのは保育事例集の作成。乳幼児の年齢ごとに生じる課題とその対処法を冊子にまとめた。次に保護者からのアンケートに基づき、各家庭の課題とその対処法を取り上げた。本年度は自己肯定感のとらえ方を見つめ直す取り組みを進める。
 担当する保育・幼稚園課の平岡雅子課長は「(共通目標という)核を揺るがないようにして、オール焼津で乳幼児を育てていく」と意義を語る。
 (焼津支局・福田雄一)

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞