投資や教育で森林に注目 前田さん天竜材活用へ浜松で講演

 官民連携で天竜材の地産地消を推進する「浜松地域FSC・CLT利活用推進協議会」は24日、2023年度総会を浜松市中区のホテルで開いた。林野庁の木育プロジェクトに加わり、各地で出前講座を主宰するなど「山と街をつなぐ顔の見えるきこり」として活動する前田剛志さん(48)=天竜区=が「森の中から街を見る」と題して講演。最近の森林が大手企業の投資先、教育の場として注目されていることを指摘した。

「森の中から街を見る」と題して講演する前田さん=浜松市中区
「森の中から街を見る」と題して講演する前田さん=浜松市中区

 前田さんはきこりとして活動し始めた約20年前、林業が斜陽産業とも言われていたと振り返った。現在は大手企業から持続可能な開発目標(SDGs)に関する事業が森林でできないかと相談を受け、森の中でのワークショップが親子連れから人気を集めるようになったと紹介した。
 CSR(企業の社会的責任)活動として植林を検討する企業関係者らを念頭に、天竜の林は伐採して利用すべきときにあると説明。「先を見据えて切って使って植えるという循環が大事だ」と呼びかけた。
 総会ではFSC認証林や製材工場を巡るツアーの初開催など本年度の事業計画も承認した。

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