4市町の期成同盟会発足 太田川治水対策 加速要望へ

 袋井、磐田、掛川、森の太田川流域4市町でつくる「太田川水系治水対策推進期成同盟会」が30日、発足した。関係機関に対して太田川の治水安全度を高めるための整備や計画の更新などを要望し、各自治体が実施する河川愛護や活用など関連施策についての情報交換の場としても活用する。

治水安全度向上を目指して発足した太田川水系治水対策推進期成同盟会のメンバー=袋井市役所
治水安全度向上を目指して発足した太田川水系治水対策推進期成同盟会のメンバー=袋井市役所

 流域市町で床上床下浸水や護岸崩壊などの被害が相次いだ昨秋の台風15号をはじめ近年の豪雨災害の頻発化、激甚化に伴い、太田川を管理する県と流域治水の政策を進める国に治水対策事業の加速化を求める組織が必要として、発足へ調整を進めてきた。水防活動や河川改良事業の促進に取り組んだ「太田川原野谷川治水水防組合」を前身とし、流域の総合的な治水対策の推進に向け、働き掛けをさらに強化する。
 期成同盟会は首長、議長ら12人で構成し、流域中心部に位置する袋井市役所に事務局を設置。陳情のほか、河川の実態調査や市民への啓発活動に関する情報共有も行う。本年度は11月までに具体的な要望を取りまとめ、国、県の関係部署への提出を目指す。
 市役所で同日、設立総会が開かれた。本年度の事業計画案などを審議し、承認した。会長に就任した大場規之袋井市長は「一丸となって流域に住まう人々の生命と財産、笑顔を守っていきたい」とあいさつした。

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