女子団体、翔洋初制覇/甲斐(磐田東)男子個人制す 静岡県高校総体・剣道

 静岡県高校総体は3日、剣道、バスケットボールなどを行い、剣道女子団体は東海大翔洋が2-0で昨年覇者の浜名を破り初優勝を果たした。男子個人は甲斐叶大(磐田東)が制した。バスケットボールは男子の藤枝明誠と浜松開誠館、女子の浜松開誠館と沼津市立が4日の決勝に進んだ。

剣道女子団体決勝 東海大翔洋―浜名 片手メンで1本勝ちした翔洋の次鋒天野(左)=県武道館
剣道女子団体決勝 東海大翔洋―浜名 片手メンで1本勝ちした翔洋の次鋒天野(左)=県武道館
剣道男子個人を制した磐田東の甲斐叶大(右)
剣道男子個人を制した磐田東の甲斐叶大(右)
剣道女子団体決勝 東海大翔洋―浜名 片手メンで1本勝ちした翔洋の次鋒天野(左)=県武道館
剣道男子個人を制した磐田東の甲斐叶大(右)


 ▽女子団体 ①東海大翔洋②浜名③磐田東③浜松湖北
 ※1位は全国大会、上位4校は東海大会へ
 ▽男子個人 ①甲斐叶大(磐田東)②下田(磐田東)③藤江(浜名)桜井(池新田)⑤石附(磐田東)加藤(磐田東)原(磐田東)鈴木(浜名)
 ※2位までが全国大会、上位8人が東海大会へ

流れ決めた片手メン 翔洋・天野  剣道女子団体の東海大翔洋が悲願の頂点に立った。県新人を2連覇中だが、県総体は初制覇。優勝候補ながら3位に散った昨年の雪辱を果たし、浦田監督は「冬からもしっかり地力を鍛えられた」と会心の勝利を喜んだ。
 昨年は初の全国選抜出場やコロナ禍もあって、夏まで十分な強化ができず準決勝で惜敗。その反省から今年は「直前まで打ち込みを減らさず追い込んできた」(主将西沢)。5試合で落としたポイントはわずか2。昨年覇者の浜名との決勝も2-0で完封した。
 流れを決めたのは次鋒(じほう)天野だ。公立中で剣道を始め、高校で翔洋の門をたたいた3年生。入学直後に中段では勝てないことを痛感し、一から上段に挑戦した。決勝は「少しでも人と違うことを」と磨き上げた片手メンで1本勝ち。先鋒森島に続いて連勝し、指揮官も「ポイントゲッターになってくれた」と目を細めた。
 3年生はコロナ禍で中3夏の全国大会が中止になった。翔洋中出身の西沢、三枝は悔しさを味わったが、今は「7人に増えた同級生と、この夏に全国に行くためだったと思える」と西沢。まずは全国1勝の壁を越える。

磐田東対決 甲斐が貫禄  磐田東の同門決勝になった男子個人は、3年甲斐が主将の貫禄を見せた。得意の引きメンで下田に1本勝ち。「同級生と県決勝を戦えてうれしい。チームの士気も高まった」と3連覇を狙う4日の団体戦へ弾みを付けた。
 昨年8強止まりの悔しさを胸に1年間、得意の引き技を磨いた。新型コロナ対策ルールでつばぜり合いが制限される中でも「どう生かすか研究してきた」とさまざまな繰り出し方を習得。西部大会1位、最終的に4強を西部勢が占めた県も制して実力を見せつけた。
 三重県出身。攻撃的な剣道に憧れて磐田東の門をたたいた。「団体の目標は日本一。まず県を取って、全国でどこまで行けるか」と表情を引き締めた。

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