中伊豆中でリアル避難訓練 1泊2日 炊き出しなど挑戦

 伊豆市立中伊豆中の生徒がこのほど、同校で避難時の「リアル」と「過酷さ」を体験する1泊2日の防災訓練に取り組んだ。関係者は「家族や高齢者を共助できる防災の担い手になってほしい」と見据える。

持参した寝袋とマットレスで1泊する生徒=伊豆市立中伊豆中
持参した寝袋とマットレスで1泊する生徒=伊豆市立中伊豆中


 訓練初日、防災講話を聴いたり自宅周辺の危険箇所を検討したりした後、炊き出しに挑戦。米を炊くかまどにくべるまきをなたで割って準備し、きりもみ式火おこし器で火種を作る体験をした。夜は体育館で1泊。寝袋とマットレスを持参し、雑魚寝で一夜を明かした。
 女子生徒はパーティションで3人ずつに分かれて就寝した。犬塚紗奈さん(14)は「寝袋とマットレスがあっても床が固いと感じた」、滝杏さん(13)は「体温調節が難しく、服装に気をつけたい」とそれぞれ学びを話した。
 2日目は市が備蓄している非常食を朝食に、昼食はアルファ米を食べた。大西竜矢さん(13)は「あまりおなかいっぱいにならないと感じた」と語った。
 市危機管理課の堀江育夫危機管理専門官は「『眠れない』『おなかがすく』という気づきが大事」と指摘。「何ができるのか事前に家族や地元住民と話し合うきっかけになれば」と話した。
 (大仁支局・小西龍也)

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