金森 歓喜の初タイトル 27歳前田2位、3位に松井 ゴルフ県社会人選手権
第5回県社会人ゴルフ選手権大会(県ゴルフ連盟、静岡新聞社・静岡放送主催)決勝は7日、袋井市の葛城ゴルフ倶楽部山名コース(6960ヤード、パー72)で最終日を行い、首位で出た金森祐介(富士チサンCC)がイーブンで回り、通算145の1オーバーで初優勝を飾った。
初日首位タイの前田高志(朝霧ジャンボリー)は76と崩れ4打差2位。初日4位の松井桂佑(森町)が75と粘って通算150で3位に入った。
5位までが第6回大会の決勝シード権、15位までが第52回県アマチュアゴルフ選手権の決勝シード権を獲得した。 2日目の重圧 耐え抜いた 県内きっての実力者が待望の初戴冠だ。首位発進の金森が「何度も崩れてきた」という2日目を耐え抜いた。最終18番パー5。バンカーからの4打目をピンに絡め、50センチのウイニングパットを沈める。仲間に祝福され「やっと勝てた」と喜びをかみしめた。
国体や都道府県対抗で何度も県代表になり、県アマでも上位の常連。なかなか2日目の重圧に勝てず優勝を逃してきたが、今回はひと味違った。
飛距離では優勝を争う同組3人に後れを取ったが、新調して間もない56度、60度のウェッジが良く止まり、好調なパットでピンチを脱した。前半は2番で10メートルを沈めるなど2バーディー2ボギーでまとめ、後半は全てパーセーブ。特にラスト3ホールは「優勝がちらつきドキドキした」とショットが乱れながらも、16番は5メートル、17番は3メートルをねじ込んだ。
実家は富士市の練習場。常連客の勧めで始めたゴルフ歴は20年を超え、交友関係も広がった。公認指導者の資格も取得し、今年は国体少年男子の監督も務めるなど県内アマゴルフを引っ張る45歳。唯一、足りなかったタイトルもつかみ、さらに脂が乗りそうだ。 前田パット入らず 初優勝を狙った前田はパットに泣いた。4番パー3の3パットでリズムを崩し、3打差を追う12番で50センチのバーディーパットを外し万事休す。1バーディー5ボギーに「これでは勝てない」と悔しさをにじませた。
昨年は初出場の国体で初日2位ながら、2日目に「プレッシャーで体が動かなかった」と崩れ46位。その後は常に2日目をイメージして練習してきたという。今回も壁を越えられなかったが県内主要大会では過去最高の準優勝。「通算140台で回れたのは良かった」と収穫はあった。
高校からゴルフを始めた27歳は実家のホテルで働きながら練習に励む。かつて日本アマなどで活躍し、88歳の今もエージシュート(年齢以下のスコアで回る)を連発する名手の祖父が目標。「まだ足元にも及ばない。仕事もゴルフも頑張りたい」と意気込んだ。
(山本一真)