ラジオ体操、熱支える”焼津方式“15年 地元小学生をリーダー役に

 焼津市ラジオ体操連盟が展開する市内全13小学校の6年生を対象に正しいラジオ体操を教える講習会が本年度で15年目を迎えた。最上級生をラジオ体操の地域リーダーとして育成することで、体操の普及につなげる狙いで静岡県内でも珍しい取り組み。親子二世代にわたり受講生という事例も現れ始め、“焼津方式”でラジオ体操の熱を下支えしている。

指導士(右)からマンツーマンで指導を受ける児童=5月下旬、焼津市栄町の焼津東小
指導士(右)からマンツーマンで指導を受ける児童=5月下旬、焼津市栄町の焼津東小
指導士(右)と一緒にラジオ体操をする児童たち=5月下旬、焼津市栄町の焼津東小
指導士(右)と一緒にラジオ体操をする児童たち=5月下旬、焼津市栄町の焼津東小
指導士(右)からマンツーマンで指導を受ける児童=5月下旬、焼津市栄町の焼津東小
指導士(右)と一緒にラジオ体操をする児童たち=5月下旬、焼津市栄町の焼津東小

 講習会の初開催は1996年。市内4小学校で実施し、460人が受講した。99年には合併前の旧焼津市内全小学校で実施。2009年からは合併した旧大井川町地区の3校を加え、現在のスタイルになった。
 連盟の指導士が学校に赴き、授業時間を使って、ラジオ体操第1、第2を指導していく。毎年1300人ほどの児童が受講している。学校の運動会などの場面で模範演技を披露したり、夏休みに地域で行うラジオ体操会場に親と一緒に参加したりして、普及効果を生んでいる。
 本年度の講習会は5月に始まり、7月6日まで各校で順次実施していく。5月下旬に行った焼津東小(同市栄町)では約40人の児童が9人の指導士から教えを受けた。指導士はラジオ体操の動作一つ一つを解説する。例えば、敏しょう性を養う運動の時は「手足をてきぱき動かして」、体をひねる運動の時は「背骨を軸にして手をしっかり伸ばして」などと説明する。最後に児童たちにテストを実施。指導士や教諭たちが教え通りに動作しているか確認した。
 井上夢彩さん(11)はこれまでも夏休みのラジオ体操に参加しているが「動作の一つ一つに意味があると理解できた」と感想を述べた。同連盟の滝口英男理事長は「子どもが起点となって、ラジオ体操を浸透させる役割を果たしている」と効果を語る。

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