「土砂災害、自分事に捉えて」 静岡でイベント パネルや実験で啓発

 国土交通省や県、静岡市は17日、梅雨や台風の時期に合わせて「砂防フェスティバル」を同市葵区の青葉シンボルロードで開いた。静岡県内六つの関係機関がブースを構えて、パネル展示やクイズ、実験などの企画を展開し、土砂災害や砂防事業の取り組みを発信した。

災害写真を紹介する職員=静岡市葵区
災害写真を紹介する職員=静岡市葵区

 静岡河川事務所は、全長約50キロで約2千メートルの高低差がある安倍川流域での砂防事業や過去の災害をパネル展示で紹介した。山間部の砂防工事を行うことによって土石流災害や河川への土砂流出を防ぎ、市街地で氾濫被害をなくす取り組み内容を解説した。1966年9月に梅ケ島を襲った土石流災害当時の写真をカラー加工したパネルも並べた。
 県内では今月の台風2号で、各地で土砂災害や河川氾濫などの被害が発生したばかり。阿部聡所長は「イベントを通じて土砂災害を自分事に捉えてもらうきっかけになれば。出水期が長く続く中で、早い避難の周知につなげたい」と語った。
 国交省からは、富士砂防事務所や沼津河川国道事務所、静岡地方気象台もブースを構えた。気象台は観測に使っている「転倒ます型雨量計」を展示したり、火山の噴火現象を解説する実験を実演したりした。

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