伊藤さん(裾野)連覇 深沢さん(静岡)を押し切る 静岡県アマ将棋名人戦

 将棋の静岡県内アマチュア最高峰を決める第72期県アマチュア将棋名人戦(日本将棋連盟県支部連合会、静岡新聞社・静岡放送主催)の決勝トーナメントが18日、静岡市駿河区の静岡新聞放送会館で開かれ、裾野市の会社員伊藤大悟さん(35)が連覇を果たした。

伊藤さん(手前左)と深沢さん(同右)が対局した県アマチュア将棋名人戦決勝戦=静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館
伊藤さん(手前左)と深沢さん(同右)が対局した県アマチュア将棋名人戦決勝戦=静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館
伊藤さん(手前左)と深沢さん(同右)が対局した県アマチュア将棋名人戦決勝戦=静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館

 静岡市清水区の会社員深沢知巳さん(62)との決勝戦は、後手の伊藤さんが中盤に歩で速攻を仕掛けて相手を窮地に追い込み、そのまま押し切った。
 伊藤さんは、「思い描いた展開に持ち込めた」と対局を振り返った。9月に岡山県で開催される第77回全日本アマチュア将棋名人戦に出場する。今秋に山梨県で予定する将棋公開模範対局(静岡新聞社・静岡放送など主催)での、藤井聡太名人との対局も決まった。「貴重な機会をいただいた。日々の勉強に一層力を入れたい」と意気込みを語った。
 準優勝の深沢さんも全日本名人戦に出場する。個人として36年ぶりの県代表。「いくつになっても実力は伸びると信じて練習に励む」と意欲を見せた。
 決勝トーナメントは、88人が出場した予選会を勝ち抜いた7人に、前期優勝者の伊藤さんを加えた8人で実施した。

強烈な攻め 盤面を掌握
 【総評】裾野市在住の伊藤大悟五段が、序盤早々に強烈な攻めでペースを握り、2年連続で県名人の座を射止めた。
 決勝は深沢知巳四段(清水支部)と、伊藤五段(沼津支部)の対決となった。伊藤さんの四間飛車に対し、急戦の構えから玉を囲いに行った深沢さんの作戦が失敗で、後手が早々に□8五歩から□9五歩(A図)と仕掛けて、後手のペースとなった。
 この後、先手が暴れてくるのをうまくかわした後手は、徐々に駒得を重ねて勝勢に。
 先手の最後の抵抗の■7七金右に□9七歩成(B図)が決め手。■同玉なら□9五香以下、先手玉は即詰み。■同香に□9六桂が鮮やかで、広津杯に続く連続の優勝となった。(青野照市九段=焼津市出身)

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