男子200/成川(東海大翔洋)大会新記録でV 5000競歩/静岡県勢トップ3独占 東海高校総体・陸上

 東海高校総体は18日、静岡県内で陸上、サッカー、バスケットボールなどを行い、陸上の男子200メートルは成川倭士(東海大翔洋)が県高校記録(20秒86)に迫る20秒87の大会新記録で優勝した。走り幅跳び、400メートルリレーとの3冠を達成。女子200メートルは小針陽葉(富士市立)が23秒92で勝ち、100メートル、走り幅跳びと合わせて3種目を制した。

男子200メートル決勝 20秒87の大会新で優勝した東海大翔洋の成川倭士(左)=エコパスタジアム(写真部・久保田竜平)
男子200メートル決勝 20秒87の大会新で優勝した東海大翔洋の成川倭士(左)=エコパスタジアム(写真部・久保田竜平)
男子200メートル決勝20秒87の大会新で優勝した東海大翔洋の成川倭士=エコパスタジアム(写真部・久保田竜平)
男子200メートル決勝20秒87の大会新で優勝した東海大翔洋の成川倭士=エコパスタジアム(写真部・久保田竜平)
男子200メートル決勝20秒87の大会新で優勝しガッツポーズを見せる東海大翔洋の成川倭士=エコパスタジアム(写真部・久保田竜平)
男子200メートル決勝20秒87の大会新で優勝しガッツポーズを見せる東海大翔洋の成川倭士=エコパスタジアム(写真部・久保田竜平)
女子三段跳び決勝11メートル99で制した田方農の山田亜胡=エコパスタジアム(写真部・久保田竜平)
女子三段跳び決勝11メートル99で制した田方農の山田亜胡=エコパスタジアム(写真部・久保田竜平)
男子5000メートル競歩決勝ゴール前で競り合い優勝した伊豆中央・渡辺優斗(手前右)。同左は2位の浜松日体・小桐宏太。中央は3位の浜松北・仲野光晴=エコパスタジアム(写真部・久保田竜平)
男子5000メートル競歩決勝ゴール前で競り合い優勝した伊豆中央・渡辺優斗(手前右)。同左は2位の浜松日体・小桐宏太。中央は3位の浜松北・仲野光晴=エコパスタジアム(写真部・久保田竜平)
男子200メートル決勝 20秒87の大会新で優勝した東海大翔洋の成川倭士(左)=エコパスタジアム(写真部・久保田竜平)
男子200メートル決勝20秒87の大会新で優勝した東海大翔洋の成川倭士=エコパスタジアム(写真部・久保田竜平)
男子200メートル決勝20秒87の大会新で優勝しガッツポーズを見せる東海大翔洋の成川倭士=エコパスタジアム(写真部・久保田竜平)
女子三段跳び決勝11メートル99で制した田方農の山田亜胡=エコパスタジアム(写真部・久保田竜平)
男子5000メートル競歩決勝ゴール前で競り合い優勝した伊豆中央・渡辺優斗(手前右)。同左は2位の浜松日体・小桐宏太。中央は3位の浜松北・仲野光晴=エコパスタジアム(写真部・久保田竜平)

 三段跳びは男子の山城海来(浜松北)が14メートル63、女子の山田亜胡(田方農)が11メートル99で頂点に立った。女子走り高跳びの加藤那奈美(浜松聖星)は1メートル73の好記録で優勝。男子5000メートル競歩は渡辺優斗(伊豆中央)、小桐宏太(浜松日体)、仲野光晴(浜松北)がトップ3を占めた。

男子200 成川(翔洋)独壇場 爆発加速、後続置き去り
 ひときわダイナミックなフォームで成川(東海大翔洋)が爆発的に加速した。男子200メートルは2年生スプリンターの独壇場。予選、準決勝とも軽々とトップタイムをマークし、決勝は県高校記録に100分の1秒に迫る20秒87。それでも「決勝は力んで脚が回らず、ただデカく走っていただけ」というから潜在能力は底知れない。
 決勝前のスタート練習で両脚がけいれん。焦りもあってわずかに出遅れたが、コーナーを抜けた時には2位以下ははるか後方に。5年前にOBの高木が打ち立てた県高校記録に肉薄した分、悔しさはあるが「まだチャンスはいっぱいある」という言葉が、さらなる伸びしろを感じさせた。
 最大の収穫は苦手意識があったスタートで自信を取り戻したこと。フライングと勘違いして8位に敗れた県総体100メートル決勝のミスを引きずり、U20日本選手権100メートルでは大きく遅れたが、今回の200メートルでしっかり修正した。
 走り幅跳びは7メートル50で優勝。全国総体の予選通過ライン(7メートル30)を3本そろえた上で、「ファウルだった1本目がすごく良かった」と大ジャンプへの予感がある。400メートルリレーも含め3種目で優勝候補として、真夏の北海道に乗り込む。

田農女子に新たな歴史 山田三段跳び制す
 高校から陸上を始めたジャンパーが、田方農に女子初の東海タイトルをもたらした。三段跳びの山田が1本目に自己新の11メートル99を跳んで優勝。学校の歴史に新たな一歩を刻み、「入学した時は全国に行けるとは想像できなかった。すごくうれしい」と胸を張った。
 小学校時代は祖父の道場で空手を習い、中学はバスケットボール部。陸上とは無縁だったが「ジャンプ力を生かせそう」と何げなく入部した。
 昨季までの最高記録は11メートル13。東海新人も「後ろから5番目」だったが、冬場の筋トレや走り込みで助走スピードが大幅アップした。今季は東部、県大会で立て続けに自己記録を更新。今回は「助走が良くてそのままの流れで跳べた」と会心のジャンプを見せた。
 パティシエに憧れて田方農を選んだが、今は「陸上が楽しい」と大学でも競技を続けるつもり。全国では12メートルを跳んで入賞を狙う。

5000競歩 静岡県勢トップ3独占
 男子5000メートル競歩は、県勢3人が1秒61差で競り合ってトップ3を独占。県2位の雪辱を果たした渡辺(伊豆中央)は「2年生のころからずっと競ってきたので」と、そろって全国切符をつかんだことを喜んだ。
 序盤から先頭集団を形成し、最後は「歩型に自信があった」という渡辺が、小桐(浜松日体)をわずかに抑えた。残り400メートルでは5番手だった仲野(浜松北)も「2人が前に出たのでワン、ツー、スリーを取りたい」と2人を抜いた。
 小桐は自己記録を大きく更新して全国へ手応えを口にした。東京五輪20キロ競歩銀メダリストのOB池田(旭化成)に憧れる3年生は「池田さんも全国総体で入賞して一気に注目された。少しでも近づきたい」と意気込んだ。

 【男子】
 ▽200メートル ①成川倭士(東海大翔洋)20秒87=大会新⑤戸塚(静岡市立)⑥望月(東海大翔洋)
 ▽5000メートル ①安島莉玖(岐阜・大垣日大)15分7秒31④片岡(韮山)
 ▽5000メートル競歩 ①渡辺優斗(伊豆中央)22分28秒68②小桐(浜松日体)22分28秒87③仲野(浜松北)22分30秒29⑥芹沢(御殿場南)
 ▽1600メートルリレー ①三重・皇学館(文珠、柳田、田端、菅原)3分13秒01②富士東3分13秒24⑤日大三島
 ▽三段跳び ①山城海来(浜松北)14メートル63③高木(浜松商)14メートル32④田所(松崎)
 ▽砲丸投げ ①柳勇次(愛知・誠信)15メートル99
 ▽やり投げ ①松月秀斗(三重・伊勢学園)63メートル45⑤高橋(浜名)⑥渡辺(田方農)
 ▽八種競技 ①岡崎煌(三重・近大高専)5327点②浅井(東海大翔洋)5289点③松岡(磐田北)5201点⑥村松(藤枝明誠)
 ▽学校対抗総合 ①愛知・中京大中京54点②東海大翔洋46点⑦富士東27点
 ▽同トラック ①愛知・中京大中京39点②東海大翔洋30点④富士東27点⑥浜松開誠館22点
 ▽同フィールド ①岐阜・市岐阜商26点③浜松商25点

 【女子】
 ▽200メートル ①小針陽葉(富士市立)23秒92②磯貝(浜松市立)24秒61⑥桜庭(日大三島)
 ▽3000メートル ①秋竹凛音(愛知・豊川)9分24秒59②沢田(浜松市立)9分27秒35
 ▽5000メートル競歩 ①寺本瑛美(愛知・旭丘)24分21秒30
 ▽1600メートルリレー ①愛知・中京大中京(森、中沢、佐野、平野)3分47秒03②浜松市立3分48秒58
 ▽走り高跳び ①加藤那奈美(浜松聖星)1メートル73③足立(伊豆中央)1メートル64
 ▽三段跳び ①山田亜胡(田方農)11メートル99③橋本(静岡雙葉)11メートル86⑥菅沼(静岡サレジオ)
 ▽やり投げ ①曽野雅(三重・松阪商)50メートル30⑤貴家(伊豆中央)
 ▽学校対抗総合 ①愛知・中京大中京95点④浜松市立46点⑥富士市立29点
 ▽同トラック ①愛知・中京大中京66点②浜松市立46点⑤富士市立21点
 ▽同フィールド ①三重・松阪商60点③伊豆中央15点
※1位と県勢入賞。各種目6位(競歩は5位、女子三段跳びは4位、混成は3位までと4~6位の全国記録上位5人)までが全国総体へ。

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