小針だけじゃない!!佐野(静岡市立)高校女子スプリンター 11秒8台連発、全国へ

 陸上の高校女子100メートルで静岡市立2年の佐野釉梨が存在感を見せている。今月はU20日本選手権、東海総体の全5レースを11秒8台で走り、自己記録の11秒81は全国ランク上位に付ける。中学時代は、今や世代トップになった小針陽葉(富士市立)と競い合ったスプリンター。故障に苦しんだ1年を乗り越えて全国出場を決め「少しずつ近づけている。今は陸上が楽しい」と充実感をにじませる。

東海高校総体陸上の女子100メートルで準優勝し全国出場を決めた佐野釉梨(静岡市立)=エコパスタジアム(写真部・久保田竜平)
東海高校総体陸上の女子100メートルで準優勝し全国出場を決めた佐野釉梨(静岡市立)=エコパスタジアム(写真部・久保田竜平)

 結果にこだわった中学時代。11秒台をマークしたことで「やりきったかなと勝手に区切りを付けてしまっていた」。陸上を辞めようか迷いを抱えたままスタートした高校での競技生活。望月勇志顧問の「結果は3年の総体までに出ればいいよ」との言葉で、走る楽しさを思い出した。
 ただ、昨季は春先のけがで県総体を欠場。復帰は7月までずれ込んだ。その夏に小針は全国で100メートル、200メートルとも準優勝し「雲の上の存在に」。悔しさを胸に地力を磨いてきた。
 東海総体の100メートル決勝は、11秒75で優勝した小針に100分の8秒差に迫る11秒83で2位。「1年間で成長し、安定して11秒8台を出せるようになった。陸上を続けたのは間違っていなかったと思えている」。全国の目標は11秒7台を出しての決勝進出。ライバルと同じ舞台に立つ。

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