熱海市営温泉19%値上げ 24年度から 市議会6月定例会

 熱海市は23日の市議会6月定例会観光建設公営企業委員会で、市営温泉料金を2024年度から19%値上げする方針を示した。人口減少に対応しつつ施設更新費確保のための措置。市は9月定例会に関連議案の提出を予定している。
 市によると、市営温泉の受給者や宿泊客数の減少により、有収湯量がピーク時の2007年度に比べ、21年度は37%減少した。市は08年度に18%、12年度に12%値上げし、料金収入は一時4億6千万円まで増えた。しかし新型コロナウイルス禍の影響で、21年度は3億8千万円に減少した。
 市は料金徴収業務の外部委託などで人件費を削減するなどしてきたが、現行料金を続けると、24年度から4年間で3億2千万円の赤字が見込まれるという。19%の値上げが行われた場合、温泉を受給する一般家庭は1カ月当たり平均3024円、旅館やホテルなどの大口受給者は1万7097円値上がりする。
 市は水道料金も24年度から平均17%値上げする案を市行財政審議会に諮問している。審議会では値上げに理解を示す一方で、市民生活への影響を考慮し、段階的な値上げを求める声が上がっている。市は水道事業の収支見込みで27年度に22%、31年度に4%の値上げを見込んでいる。
 (熱海支局・豊竹喬)

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