浜松ホトニクス 本社工場に新棟建設 光半導体製品を増産

 浜松ホトニクスは23日、浜松市東区市野町の本社工場に新棟を建設すると発表した。自動運転に必要な次世代センサー「LiDAR(ライダー)」や、医療、産業向けなどで需要増を見込む光半導体製品の生産能力を増強する。7月に着工し、2025年6月の完成、同12月の稼働を目指す。総工費は生産設備を含め約370億円。

浜松ホトニクスが建設する本社工場新棟のイメージ
浜松ホトニクスが建設する本社工場新棟のイメージ

 新棟は半導体の材料になるシリコンウエハーに回路を形成する前工程を担う。生産スペースを広げ、従来の直径6インチのシリコンウエハーに加え、より大きい同8インチの製造ラインを新たに採用することで生産効率向上やコストダウンを図る。自動搬送システムの導入や省人化も進める。
 鉄筋コンクリートと鉄骨の混合構造で地下1階、地上4階建て。解体済みの第5棟跡地を一部拡張して建てる。延べ床面積は約1万960平方メートル。新棟建設で本社工場は計10棟になる。
 同社はシリコンウエハーの切り出しなどの後工程の能力を増強するため、新貝工場(同市南区)の新棟建設(25年3月完成予定)も進めている。鈴木貴幸専務執行役員は「生産体制を強化し、今後の成長を支えたい」と強調した。
 (浜松総局・白本俊樹)

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