調整池を民間活用 社会実験スタート 東静岡、イベントにぎわう

 静岡市は24日、民間事業者による調整池の利活用を探る社会実験を同市駿河区の東静岡2号調整池でスタートさせた。グランシップ東側にあり市が管理する調整池の一部を民間事業者に1年間貸し出し、水のない時に調整池でイベントを開催するなどして、周辺エリアの新たな魅力づくりの方策を探っていく。

調整池を活用して開催されたイベント=静岡市駿河区
調整池を活用して開催されたイベント=静岡市駿河区

 市によると、調整池を民間事業者に貸し出すのは全国的にも珍しい。担当する民間事業者は、小学生サッカークラブや放課後児童クラブの運営を展開する一般社団法人グローバルスポーツアカデミー(同区)。草刈りなどの維持管理とともに、当面は月1回のペースでイベントを開催していく。
 初回のイベントはかき氷やコーヒーゼリー、ラーメンを販売する飲食ブースのほかミニサッカー場などを設置し、親子連れらでにぎわった。同法人の事業開発担当の植野雄大さん(31)は「今まで使われていなかった場所を活用することで事業の選択肢が広がる。何か楽しいことをやっている場所に変えていきたい」と意気込む。
 市は社会実験を通じて安全管理の方策や事業ニーズなどを検証する。市河川課の担当者は「調整池を降雨時だけでなく日常的に使ってもらうことで、治水に対する関心や理解を広げられたら」と語った。

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