マグネシウム製のつえ好調 海外展開加速へ新工場稼働 富士宮のマクルウ

 マグネシウム製品メーカーのマクルウ(富士宮市、安倍雅史社長)は年内にも、新たに借り受けた工場を稼働させる。需要が増している軽量のマグネシウム製のつえの生産能力を増強し、市場拡大が見込まれる海外の販路開拓を加速させる。

マグネシウム製のつえ「フラミンゴ」。軽さとデザイン性の高さが売りだ=富士宮市のマクルウ
マグネシウム製のつえ「フラミンゴ」。軽さとデザイン性の高さが売りだ=富士宮市のマクルウ


 軽量のつえ「フラミンゴ」の海外販売を新たに始め、堅調な売り上げが見込まれると判断。3月に開かれた医療介護分野の製品展示会でも引き合いがあり、韓国への輸出を開始した。現在は欧州や中東の現地企業と交渉している。
 2014年に国内で発売し、17年から大手つえメーカーにOEM(相手先ブランドによる生産)供給を始めた。近年は自社製品を含めて年間3千~5千本を販売。新工場は材料となるパイプ加工を内製化し、組み立ても行う。現行から生産本数を1・3倍程度に高める。直売店舗を併設する。
 マグネシウムは実用的な金属で最も軽く、フラミンゴの重さは250グラム前後。一般的なつえのT字型ではなく、傘のようなC字型のグリップを採用して持ちやすくし、フレームの一部を曲げて重心を一直線にし安定感を高めたという。関連会社がマグネシウム製品開発事業に参加したのをきっかけに、強度を高めて細かな寸法に加工する独自技術を確立した。
 安倍信貴常務は「とても軽く、動くのがおっくうに感じていた人も気持ちよく動ける」とし、OEM供給先と連携した新商品開発も目指すとした。
 価格は税抜き1万2千円。

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