フェアトレードと環境問題の関係解説 静岡文化芸術大でシンポジウム

 浜松市中区の静岡文化芸術大と日本環境学会はこのほど、シンポジウム「コーヒー2050年問題とフェアトレードの現在」(静岡新聞社・静岡放送後援)を同大で開いた。同大国際文化学科の武田淳准教授ら4人が登壇し、コーヒーにまつわる環境問題や、発展途上国の生産品を適正価格で取引する「フェアトレード」を解説した。

環境問題やフェアトレードの取り組みについて紹介する登壇者=浜松市中区の静岡文化芸術大
環境問題やフェアトレードの取り組みについて紹介する登壇者=浜松市中区の静岡文化芸術大

 武田准教授は気候変動の影響で、2050年に収穫量が半減するとされているコーヒーの品種があることを解説した。コスタリカなどの生産現場では収入が減ることを見越し、コーヒーの果肉や皮を使った新商品開発が行われていることを紹介した。
 その上で、現地のコーヒー生産組合がフェアトレードで得た収益を使い、河川氾濫対策の護岸工事や野生動物の保護活動を行った事例を取り上げた。「フェアトレードは貧困削減から環境保全の取り組みになりつつある」と強調した。
 会場では、フェアトレードコーヒーやクラフトコーラの販売なども行った。

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