女性の学び直し、地域実態動画で 「未来志向Labo」(富士)が配信 子育て世代と識者が意見交換

 リスキリング(学び直し)への関心が高まる中、富士市を拠点に人材育成などの事業を展開する「未来志向Labo」=代表・池田僚介さん(42)=が、女性のリスキリングをテーマに制作した動画番組のインターネット配信を始めた。池田さんは「東京発の情報が多く発信されているが、地方とは事情が異なる場合も多い」と指摘し、「リスキリングをより身近に捉えてもらえる内容にしていきたい」と意気込む。

リスキリングをテーマにした動画配信について語る池田僚介さん=静岡市駿河区
リスキリングをテーマにした動画配信について語る池田僚介さん=静岡市駿河区
番組初回の一コマ
番組初回の一コマ
リスキリングをテーマにした動画配信について語る池田僚介さん=静岡市駿河区
番組初回の一コマ

 番組名は「グローバルボイス・ローカルダイバーシティ」。毎回、女性活躍推進に取り組む県内の識者をゲストに招き、地域で働く子育て世代の女性、池田さんの3者が意見交換する。地域の女性が識者にリアルな疑問をぶつけることで「より地域の実態にあった情報を届けられる」と池田さん。1回の座談会を、10分程度の動画5、6本で構成し、隙間時間に視聴したり、家事をしながら聞いたりできる。
 初回のゲストは、ビジネススキルを学ぶオンラインスクールを運営するNOKIOO(浜松市東区)の小田木朝子さん。「何かリスキリングをしなければ」と追い立てられる女性たちに対して、「まずは、今、自分がどんなスキルを持っているかの棚卸しをしてほしい。仕事だけでなく、子育てで得たものも含めて考えて」と助言した。池田さんは「地域のニーズを捉えて、何を学ぶかという視点も大切」と強調した。
 今後も多彩なゲストを招き、ワークシェアや子育てとキャリアなどをテーマに配信を続けていく。同時に、女性が地方に住みながらオンラインを活用し、リモートで働ける機会を創出する。人材育成や雇用の掘り起こし、マッチングなどにも取り組むという。
 池田さんは静岡市清水区出身で、都内で働いていたが結婚を機に富士市に移住した。デジタルマーケティングを手がける都内の企業の社員としてリモートワークをしながら、「未来志向Labo」を経営し、子育てにも積極的に関わる。スタッフも全員が、本業と並行し第2の活動を行う「パラレルキャリア」を築いている。池田さんは「働き方やキャリアは十人十色の時代。心地よい日々と豊かな人生を送るために必要なヒントを提供していきたい」と語る。

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