ARで未来の体育実践 仮想ボール、スコア競う 静岡西高
静岡市葵区の静岡西高は29日、東京学芸大の鈴木直樹准教授(体育科教育学)との共同研究の一環で、拡張現実(AR)の技術を取り入れた体育の授業を行った。スポーツコース2年生約40人が参加し、頭にディスプレー端末を着けて“未来の体育授業”を体感した。
体育授業への仮想現実(VR)やARの技術活用を研究している鈴木准教授が講師役となり、生徒は仮想のボールをぶつけ合うARスポーツ「HADO(ハドー)」を体験した。体育館に縦10メートル、横5メートルほどの専用コートを2面設け、ディスプレー端末や腕のセンサーを装着した生徒が3人組のチーム戦でボールをぶつけ合い、スコアを競った。
生徒たちはハドーと並行して、通常のバドミントンにも取り組み、二つの競技に共通する動きや作戦の立て方などを探って試合に生かした。「とにかく前に出て攻撃を仕掛けよう」「まずは1人を集中して狙おう」などと作戦を話し合いながら、試合を繰り返した。
参加した2年生の望月悠雅さん(16)は「バドミントンと同様にポジション取りを意識してハドーに挑んだら、うまくいった。データを読み解き、競技に生かす分析力が向上しそうだと思った」と振り返った。