障害者雇用の意義は エンビプロHD 富士宮・貴船小で講話 児童に絵本で訴え

 富士宮市の再資源化業「エンビプロ・ホールディングス(HD)」は子会社が制作した絵本を活用して、障害者就労支援の意義を広める活動を始めている。佐野富和社長らがこのほど、同市の母校貴船小を訪ね、6年生に障害者雇用の意義を語った。

絵本を手に障害者雇用の意義を語る佐野社長=富士宮市の貴船小
絵本を手に障害者雇用の意義を語る佐野社長=富士宮市の貴船小

 絵本「ぼくの手は魔法の手」は、長野県にある同HDの子会社2社の実話が描かれている。主人公で障害のある男性従業員は、世間一般に普通と言われる行動ができなくても、パソコンなどの機器の解体作業を機械よりも正確に果たせることにやりがいを見つけた。資源と自身を重ね合わせ、輝ける場所が必ずあるとして「世の中にいらないものなんていない。いらない人なんていない」と訴えている。
 同校には4冊寄贈し、絵本を読み上げる動画を上映した。佐野社長は児童に「障害者の力は社会を支えている大切な力」と強調した。同HDは今後、絵本を市に贈る企画などを計画中だといい、就労機会の創出、拡大に向けて活動の輪を広げていく方針。
(富士宮支局・国本啓志郎)

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