磐田市、静岡産大 大型店に「ルート」 買い物ついでに 歩いて運動を 子育て世代など設定へ

 磐田市は静岡産業大と連携し、大型ショッピングモールの館内にウオーキングルートを設定するプロジェクトに取り組んでいる。天候に左右されない「手軽な運動」の一つとして買い物客らに取り入れてもらい、スポーツに親しんでもらう機会を増やす。

距離計測器を手に館内を歩き回る静岡産業大の学生たち=磐田市高見丘のららぽーと磐田
距離計測器を手に館内を歩き回る静岡産業大の学生たち=磐田市高見丘のららぽーと磐田


 5月、同大の江間諒一准教授の生徒25人が開店前のららぽーと磐田(同市高見丘)を訪れた。学生らは、距離計測器を手に店舗の端から端までの距離や歩数、運動強度を示す「METs」を計測。階段の段数を数えるなどしてルート構築に向けて館内を歩き回った。
 ルートは子育て・働き世代や運動していない大学生向けなど、ライフスタイルに合わせて複数用意する。江間ゼミ3年の轟大志さん(20)は「地域のみなさんに歩いてもらうイベントなので、椅子やベンチなど休憩できる場所があるのかも確認した」と話した。
 市は2025年までに市民のスポーツ実施率を60%に引き上げる目標を掲げる。市のスポーツのまちづくり施策を示した「市スポーツ推進計画」(16~25年度)の中間見直しによると、市内に住む成人(20歳以上)の実施率は51%。子育て・働き世代を中心に低い傾向にあり、買い物など日常生活の中で運動への意識を寄せてもらうことで、実施率向上につなげる。
 学生らは今後、館内での現地調査を基にウオーキングルートなどを示した地図を作成し、館内に約6千枚配架する。8月下旬には、同館でウオーキングイベントを開催する予定。
 (磐田支局・崎山美穂)

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