新県立中央図書館 書庫可視化、交流空間も 静岡県教委が設計案 9階建て、国内最大級80万冊閲覧

 静岡県教委は5日、JR東静岡駅南口の県有地で2027年度後半の開館を見込む新県立中央図書館について、基本設計案を明らかにした。新図書館は9階建てで、書庫などをまとめて可視化した「資料体」と、低層階の交流スペースを中核に位置付けた。

新県立中央図書館の基本設計の外観(県教委提供)
新県立中央図書館の基本設計の外観(県教委提供)
2~9階にまたがる書庫などをまとめた「資料体」のイメージ(県教委提供)
2~9階にまたがる書庫などをまとめた「資料体」のイメージ(県教委提供)
新県立中央図書館(右)を含むJR東静岡駅周辺のイメージ図(県教委提供)
新県立中央図書館(右)を含むJR東静岡駅周辺のイメージ図(県教委提供)
新県立中央図書館の基本設計の外観(県教委提供)
2~9階にまたがる書庫などをまとめた「資料体」のイメージ(県教委提供)
新県立中央図書館(右)を含むJR東静岡駅周辺のイメージ図(県教委提供)

 同日の県議会文教警察委員会で報告した。延べ床面積は1万9800平方メートル。蔵書可能数は約200万冊。そのうち来館者が自由に手に取って閲覧できる蔵書は約80万冊となる予定で、公共図書館では国内最大級という。閲覧席数は800席。駐車場、駐輪場はともに平面で各550台分、410台分を確保する。
 2~9階にまたがる書庫などを「資料体」として建物内の中心に配置。来館者の目に触れる形に整備することで好奇心を刺激し、学びや交流の広がりを促す。1、2階にはセミナールームやホール、カフェを含め交流スペースを設ける。2階以上に閲覧室、公開書庫、閉架書庫を置く。
 県産木材をふんだんに活用して温かみのある空間を創出する。閲覧室やテラスは富士山が見える方向を中心に配置する。
 総事業費は192億円を見込み、物価高騰分は今後精査する。新図書館を巡っては、県産木材の利用量拡大によって当初計画よりも総事業費が12億円増額し、開館予定は半年~1年遅れることになった。
 24年9月までに具体的な実施設計を行う。入札して契約後、早くて24年度中の工事着手を目指す。
 (政治部・大沼雄大)

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