日本生物学五輪、8月静岡県内で初開催 中高生の精鋭、「金」目指し知識競う

 全国の中高生が生物学の知識を競う日本生物学オリンピック2023本選大会が8月17日から20日までの4日間、初めて静岡県で開催される。全国各地の予選を突破した80人が、静岡市駿河区の静岡大静岡キャンパスを舞台に“金メダル”を目指して試験に臨む。
 予選は7月16日に全国104会場で行い、参加予定者約4千人の中から得点が高い80人を選出する。出題範囲は高校で習うレベルから大学の初級レベルまでとされるが、本選大会実行委員長を務める静岡大の粟井光一郎教授は「予選を突破できるのはほんの一握り。私を含め教授でも突破できる人は少ないだろう」と難易度の高さを語る。
 本選は試験と交流を目的に、3泊4日の合宿形式で行われる。試験は実験の正確さや結果を正しく解釈できるかが評価され、金賞と銀賞それぞれ10人ずつと銅賞20人が選ばれる。
 来年7月にカザフスタンで開催される世界大会に出場する日本代表の選考も兼ねる。本選で優秀な成績を残した高校2年生以下約12人が3月に代表選抜試験に挑戦し、代表4人と次点者2人が選出される。
 本選では生物に関するクイズ大会や食事会も開く。粟井教授は「生物学好き同士通じ合うものがきっとある。好きなものを思う存分語り合って探究心を深めてほしい」と話す。
 同大会は大学入学前の20歳未満が対象で、2008年から毎年開催されている全国規模のコンテスト。これまで筑波大や広島大、慶応大などで開かれてきたが今回初めて静岡大が選ばれた。粟井教授は「県内で理工系への関心が高まってくれれば」と期待する。
 

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