関心ある講演、高校生が企画 磐田農高で第1弾、市が自主的な学び支援

 磐田市は本年度、高校生の自主的な学びの機会づくりを支援する「高校生ラボ」を始めた。20日には第1弾として、磐田農高農業クラブ本部役員が企画・運営し、同校OBで農福連携に取り組む農業法人「京丸園」(浜松市南区)の鈴木厚志社長らを講師に迎えた講演会が同市中泉の同校で開かれた。

高校生が企画し、京丸園の鈴木社長(手前)を講師に招いた講演会=磐田市中泉の磐田農高
高校生が企画し、京丸園の鈴木社長(手前)を講師に招いた講演会=磐田市中泉の磐田農高

 高校生ラボは、市が地元の高校5校と袋井特別支援学校見付分校にそれぞれ上限50万円の補助金を配分し、生徒に関心があるテーマの講演会を企画してもらう新規事業。講演会を他校生徒や市民らにも開放し、新たな交流につなげる狙いもある。生徒自ら内容の検討、講師の出演交渉、講演会当日の運営を担う。
 「幸せの秘訣(ひけつ)」をテーマにした磐田農高での講演会は、同校生徒や地域住民約550人が聴講した。鈴木社長は、誰もが働きやすい「ユニバーサル農業」のきっかけになった障害者らとの出会いを振り返り「働くことの本質は人の役に立つことだと気づかされた」と語った。
 農業クラブ本部役員も京丸園などを訪ねて事前学習した成果を発表した。会長の3年山下玲央奈さん(17)は「最初は講演会の企画なんて無理だと思ったけど、学ぶことが多く、将来の自分の財産になると感じた。講演で今後の人生設計のヒントを見つけてほしい」と説明した。
 (磐田支局・八木敬介)

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