アプリでページ読み上げ 焼津市が新福祉ガイドブック

 焼津市は視覚障害者や文字情報が理解できない市民に向けて、音声で読み上げる機能を有した「障害者福祉ガイドブック」を制作した。今月から障害者手帳を新規に交付した市民などに配布している。

文字情報を音声で読み上げる機能を持ったガイドブック=焼津市役所
文字情報を音声で読み上げる機能を持ったガイドブック=焼津市役所

 ガイドブックは毎年作成していて、障害者が利用できる行政サービスや制度、手続き方法が掲載されている。本年度の「音声版」では、冊子の各ページに音声コードを掲載。利用者があらかじめ「ユニボイス」と呼ばれる専用アプリをダウンロードし、音声コードを読み取ると、ページに書かれた情報を読み上げる。
 アプリを開発したのは、NPO法人日本視覚障がい情報普及支援協会。ガイドブックに書かれた文章を正確に読み上げるように、市が音声データの入力作業を行った。音声コードの配置箇所に半月状の切り込みを入れることで、視覚障害者が手探りでも分かるように仕掛けを施した。
 担当する市障害福祉課では、ガイドブック以外にも視覚障害者向けの通知や案内に音声コードを導入していく予定。将来的には同課以外の発行物でも導入の動きが広がればと期待している。担当者は「たとえ対象者数が少なかったとしても視覚障害者が困らないような社会にしたい」と語る。
 (焼津支局・福田雄一)

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