産業ロボ開発 高校生が体験 北区 ヤマハ発に浜松城北工2年 地元人材育成へ

 浜松城北工高(浜松市中区)の2年生17人が28日まで、同市北区のヤマハ発動機浜松ロボティクス事業所で、ロボット技術を学ぶ実習に取り組んでいる。最先端の技術を活用した産業用ロボットの製造・開発の仕事を体験し、ものづくりへの理解、関心を深めている。

産業用ロボットを正確に作動させる体験に取り組む生徒=浜松市北区のヤマハ発動機浜松ロボティクス事業所
産業用ロボットを正確に作動させる体験に取り組む生徒=浜松市北区のヤマハ発動機浜松ロボティクス事業所


 文部科学省の次世代地域産業人材育成刷新事業「マイスター・ハイスクール事業」の一環。ヤマハ発や市などは、ロボット分野など高度なものづくり人材を地元で育成する仕組みづくりを目指している。
 生徒たちは24日から毎日、同事業所を訪問し、製造現場の見学やメンテナンス作業の体験、工場の安全意識などを学ぶ座学などに取り組んできた。27日には、産業用ロボットの開発の流れを学び、自分たちの発想を生かした新しいロボットの仕様検討に挑戦。スイカ収穫ロボットや介護用車いすロボットといったアイデアを出した。
 画像データを読み取るなどして搬送する部品を指定し、産業用ロボットを正確に作動させる体験にも取り組んだ。機械科2年の中山ひできさん(16)は「高い技術力に驚いた。開発は試行錯誤が大変だが、できた時の達成感がある。将来、開発に携わってみたい」と話した。最終日は実習成果の報告会を行う。
 ヤマハ発の江頭綾子執行役員ロボティクス事業部長は「電子制御や人工知能など開発系の人材は取り合いになる。地域一体で育てた技術者が地元で活躍する人材のエコシステムをつくりたい」と説明した。
 (磐田支局・八木敬介)

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