サッカー女子 藤枝順心、大勝で4強 バスケ男子藤枝明誠、準々決勝へ 全国高校総体
全国高校総体(インターハイ)は27日、北海道で行われ、静岡県勢はサッカー女子の藤枝順心が6-0で東海大福岡との準々決勝に快勝し、4強入りを決めた。バスケットボールは3回戦を行い、男子の藤枝明誠が107-66で大院大高(大阪)を圧倒し準々決勝に進出。女子の浜松開誠館は46-59で精華女(福岡)に敗れた。空手女子形個人で江藤凪沙(御殿場西)が3位に入った。
▽女子準々決勝
藤枝順心 6(1―0 5―0)0 東海大福岡(福岡)
▽得点者【藤】下吉、辻沢、久保田、柘植、宮路、望月
エンジン全開 中盤制圧 藤枝順心
呪縛から解き放たれた藤枝順心イレブンが躍動した。九州王者の東海大福岡に大量6発。巧みな技術で中盤を制圧し、多彩な攻撃陣が次々とネットを揺らす。緊張感にのまれた初戦を乗り越え本来の動きを取り戻した。
前日の大阪学芸戦前、選手の頭には無得点のままPKで初戦敗退した昨夏の記憶がよぎっていたという。実際に動きが硬く終了間際まで0-1。だが、土壇場で追い付いてPK勝ちし、悪夢を払拭した。
一夜明けた準々決勝はエンジン全開。序盤こそわずかにゴールを割れなかったが、前半終了間際にMF下吉が「得意の角度。流れを持ってくる」と、直接FKでゴールラッシュの幕を開けた。
後半6分にはFW辻沢がゴール前で2人をかわして2点目。1年時に右膝前十字靱帯(じんたい)を断裂し9カ月離脱、昨年11月には試合中に左足首を骨折して全日本高校選手権を棒に振った3年生は「絶対に復帰するとやってきた。めっちゃうれしい」と、全国初ゴールを喜んだ。
終盤には途中出場のFW宮路、MF望月も決め「控え選手のパフォーマンスは今後につながる」と中村監督。冬の女王が確かな手応えをつかみ、7年ぶりの夏制覇に近づいた。(運動部・山本一真)