バスケット 沼津市立高中女子3冠 男子は浜松開誠館が連覇 静岡県中学総体
静岡県中学校総合体育大会(静岡新聞社・静岡放送後援)は28日、バスケットボールなどを行った。バスケットボール女子は沼津市立高中等部が浜松開誠館に53-36で快勝し、1月の県新人と6月の県会長杯との3冠に輝いた。男子は浜松開誠館が66-58で城南静岡に競り勝ち、初の連覇を達成した。
技と速さ 杉山も躍動 沼津市立高中
バスケットボール女子は、152センチのポイントガード杉山ももが得点とアシストで大車輪の活躍を見せ、沼津市立高中等部を4年ぶり(2020年は中止)の王座奪還へ導いた。「絶対に県3冠すると決めていたのでうれしい」。県新人、県会長杯に続く戴冠に達成感をにじませた。
浜松開誠館との決勝でも巧みなドリブル技術で会場を沸かせた。緩急の効いた鋭いドライブで切り込み得点を重ねたかと思えば、パスさばきで仲間のシュートをアシスト。「小学生の頃からハンドリングと瞬間的なスピードを磨いてきた」。相手守備を翻弄(ほんろう)し、自身で22得点をたたき出した。
メンバーは小柄な選手が多く、新チームになってからは1対1の練習に集中的に取り組んできた。工藤監督は「高さで勝てなくても、スピードとシュート精度という長所を生かしてくれた」とたたえた。
目標は東海大会を突破し、全国の決勝トーナメント進出。エースは「チーム一丸となって戦いたい」と闘志を燃やした。
(浜松総局・北井寛人)
組織的プレー 主将がけん引 開誠館
男子の浜松開誠館は小長井主将を中心とした組織だったプレーで激戦を制し、王座を守った。
決勝前半は城南静岡にリードを許し、苦しい展開が続いた。チームの精神的支柱となったのはガード小長井。「やられてない。自分たちが決め切れてないだけだ」
勝負が動いたのは3点を追って迎えた第3クオーター。冷静にパスを回し、シューター上村につないだ。ポイントゲッターは3連続で3点シュートを沈め、逆転。最終クオーターは相手守備の意識が外に向いたのを見逃さず、194センチのセンター後藤を中心に組み立てて、逃げ切った。
鈴木監督に教わってきたのは派手なプレーではなく、ノーマークをつくってシュートを打たせる基本の徹底。「絶対的エースはいないが、バランス良く全員で得点する自分たちのバスケができた」。主将は自信を胸に東海大会を勝ち抜き、先輩たちが超えられなかった全国ベスト8の突破を目指す。
▽男子準決勝
浜松開誠館 67―44 静岡学園
城南静岡 67―50 浜松学院
▽同決勝
浜松開誠館 66―58 城南静岡
▽女子準決勝
沼津市立高中等部 60―28 浜松丸塚
浜松開誠館 55―43 常葉大常葉
▽同決勝
沼津市立高中等部 53―36 浜松開誠館