ヤングケアラー理解 伊豆で学校職員ら研修
大人に代わって子どもが家事や家族の世話をする「ヤングケアラー」について正しく理解し、早期発見と適切な支援につなげる職員研修(伊豆市主催)がこのほど、同市の修善寺生きいきプラザで開かれた。
障害や病気を抱える人の兄弟姉妹をサポートする「静岡きょうだい会」(富士市)の沖侑香里代表(33)は障害のある妹にケアラーとして接した自身の経験談を語り、信頼関係を築いた上で個々に必要な支援につなげる大切さを強調した。「ヤングケアラーは見えにくい存在」とし、自分自身の思いや困りごとを言葉にしにくい側面もあるという。ヤングケアラーがいるかもしれないという前提を持つことが重要といい、「言葉の捉え方は人それぞれで、周囲の方への理解促進が必要」と呼びかけた。
県ヤングケアラーアドバイザーで社会福祉士の鈴木洋樹さん(36)は支援方法の事例、ヤングケアラーの支援に当たる一般社団法人「ルミナス」(沼津市)の尾朝健太郎代表(53)はピアサポート事業を紹介した。研修会には市内でヤングケアラーに関わる学校職員や民生委員ら約70人が参加した。
(大仁支局・小西龍也)