沼津市 小規模河川 土砂除去進む 台風備え 渇水期の作業前倒し 

 台風2号による大雨から3日で2カ月を迎えた。各地で浸水被害が出た沼津市は、管理する小規模河川に堆積した土砂の除去作業やポンプの復旧作業を進めている。通常、冬の渇水期に行う作業を前倒しして、本格的な台風到来期を前に被害の軽減を図る。

堆積した土砂から草が生い茂り、河道が狭くなっている金沢川。9月上旬から草や土砂を除去する=沼津市井出
堆積した土砂から草が生い茂り、河道が狭くなっている金沢川。9月上旬から草や土砂を除去する=沼津市井出


 6月2~3日の大雨で同市では、床上浸水116件、床下浸水76件の被害が出た。特に浸水の大きかった原地区の住宅地を流れる沼川水系の東部前川では7月上旬、当初の予定を繰り上げて沼川第2放水路との合流部に近い720メートルの区間で、草刈りや、吸引車を使って約70立方メートルの土砂を除去した。市によると、水位が下がる効果があったという。
 周辺の道路が一時冠水した浮島地区でも沼川水系の月川、金沢川で土砂や生い茂った草の除去作業を予定する。周辺には水田が多く、稲の収穫期前の9月上旬から作業に着手し本年度末まで実施する。
 ポンプが停止した大岡地区の白滝排水機場では、浸水した電気機器の交換が終わった。市河川課の疋田次克課長は「手動ではあるがポンプが稼働できる状態になった。今後の大雨に備えたい」とし、台風シーズン以降も河川の土砂除去を計画的に進めていくとした。
 (東部総局・尾藤旭)

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