スズキ売上高 初の5兆円 24年3月期通期予想 円安、印販売堅調

 スズキは4日、為替の円安傾向を踏まえて2024年3月期の通期連結業績予想を上方修正した。売上高は、主力インド市場の堅調な販売などを下支えに、5月の期初予想を1千億円上回り、過去最高となる初の5兆円を見込んだ。本業のもうけを示す営業利益は減益予想から一転、2年連続の増益を見込んだ。

スズキの業績推移
スズキの業績推移

 営業利益は期初予想比300億円増の3600億円。四輪販売台数を下方修正したが、円安進行を踏まえたユーロなど想定為替レートの見直しで為替効果が上振れる。経常利益は300億円増の3700億円、純利益は200億円増の2100億円を見込む。期初時に将来投資として増強方針を示した設備投資費や研究開発費に変更はない。
 通期の国内と海外を合わせた四輪の世界生産は、半導体影響緩和によるインドや日本の生産拡大を見込み、337万5千台と11万2千台上方修正した。このうち日本は19年3月期以来の100万台超えと回復する見通し。世界販売は政府の輸入規制が続くパキスタンの影響などを加味し、318万1千台と5千台下方修正した。二輪販売も2万2千台マイナスの191万9千台と中南米などでの下振れ予想を反映した。
 (浜松総局・山本雅子)

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