DXで部活動 競技力を向上 磐田市と凸版印刷 中学で実証実験

 磐田市と印刷大手の凸版印刷(東京都)はこのほど、デジタル技術を活用し、バスケットボール部員のシュートフォームなどの改善を図る練習の実証実験を竜洋、豊田中で始めた。部活動のデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めることで、競技力の向上に加え、中学校部活動の地域移行に伴う指導力の格差解消や指導者の負担軽減につなげる。

画像認識・解析技術を生かし、シュートフォームの改善を図る練習の実証実験=磐田市立竜洋中
画像認識・解析技術を生かし、シュートフォームの改善を図る練習の実証実験=磐田市立竜洋中


 スポーツDXに取り組む凸版印刷が、自社開発の「ループトレーニングシステム」を無償提供した。印刷事業で培った画像認識・解析技術を生かし、大学でレギュラーとして活躍する選手約30人の骨格動作データを平均化した「標準動作モデル」を作成。中学生のシュート練習をタブレット端末で撮影し、モデルとの動きの違いを画面上で比べることで改善点を見つける。
 同システムの部活動での活用は東海地方では初という。実験は今月末まで続け、競技経験が少ない人でも指導可能な環境づくりに有効かどうかを検証する。
 竜洋中バスケ部顧問の神田祐司教諭(32)は「指導者の不在時に部員の自主的な練習に活用できる。部員が主体的、効率的に練習に取り組めるメリットがある」と期待した。システムを使った練習を体験した2年の村松蒼太さん(13)は「自分のシュートのどこが悪いのかがよく分かった。活用してうまくなりたい」と話した。
 (磐田支局・八木敬介)

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