“海の宝石”ウミウシ輝く 夏の浜名湖 多様な生態系育む【TRY!ANGLE】
鮮やかな外見から“海の宝石”と呼ばれるウミウシたちが次々と姿を見せる-。浜名湖は100種以上のウミウシが観察できる日本有数の生息域。多様な生態系を育む同湖の水中を切り取った。
7月下旬、浜松市西区のダイビングショップ「ザ・ダイブス」の案内で、湖西市側の沿岸から潜水した。水深3~7メートルほどの浅場で約1時間、生き物を探すと、背面の紫色の斑紋が特徴のシラライロウミウシや体の外周に黄とオレンジの色帯があるミツイラメリウミウシなど彩り豊かなウミウシ10匹ほどを発見。メバルやコケギンポ、ハゼなどの魚たちが優雅に泳ぐ姿も見られた。
同月、西区で児童らが参加したのは海草のアマモの群生地「アマモ場」の生き物観察会。海のゆりかごとも呼ばれる藻場は、水生生物の産卵場所やすみかとして浜名湖の豊かな生態系を支えている。
(浜松総局・山川侑哉)
背面の紫色の斑紋や外周の黄色い模様が目を引くシラライロウミウシ
白い体に突起があるコトヒメウミウシ
体の外周に黄とオレンジの色帯が入ったミツイラメリウミウシ
半透明の体に白線が入ったハクセンミノウミウシ
アマモが生える水中を歩くヤドカリ
岩陰に隠れるメバル。魚の姿も多く見られた
アマモ場観察会で生き物を探す親子ら。夏らしい青空が水面に映った