外国人“広報大使”起用 磐田市、在住市民に生活情報発信

 磐田市は本年度、外国人アンバサダーを起用し、市内在住の外国人に情報を発信・収集する取り組みを始めた。グローバル化が進む中、新型コロナ関連や災害時の避難など市民生活に必要な情報を、外国人による独自のコミュニティーに届けて広く周知するとともに、多様なニーズに対応する。
 アンバサダーは、磐田国際交流協会など外国人市民との交流がある団体へ声かけをして募った。応募のあった19人から、外国人コミュニティーとのつながりを持つブラジル、フィリピン、ベトナム、中国国籍の計5人を採用。来年3月31日まで、交流サイト(SNS)などを通じて身近な人に市の情報を拡散してもらう。
 市の2023年7月末の外国人人口は9401人。国籍はブラジル、フィリピン、ベトナム、中国と続く。リーマン・ショックが発生した08年の9885人の翌年から減少したが、14年の5820人を底に増加に転じている。草地博昭市長は「(外国人市民に)情報がどう届いているのか、どうしたら届くのかを検証・検討していく」と述べた。
 今後、アンバサダー同士の情報交換会も開く。外国人市民が抱える日常生活での悩みや行政に望むことなど、それぞれのコミュニティーの生活実態を共有する。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞