安保3文書改定に危機感 元外務省局長 孫崎さん講演 磐田で「平和考える会」

 終戦時に磐田市の鮫島海岸に不時着した軍用機「緑十字機」を後世に伝える活動に取り組む市民団体「緑十字機不時着を語り継ぐ会」はこのほど、平和について考える会を同市小島の長野交流センターで開いた。元外務省国際情報局長・孫崎享さんが「平和を築く道の探求-ウクライナ問題と台湾問題を超えて-」と題して講演した。

「平和を築く道の探求―ウクライナ問題と台湾問題を超えて―」と題して講演する孫崎さん=磐田市小島の長野交流センター
「平和を築く道の探求―ウクライナ問題と台湾問題を超えて―」と題して講演する孫崎さん=磐田市小島の長野交流センター

 孫崎さんは、安全保障関連3文書の改定によって明記された反撃能力(敵基地攻撃能力)の保有について持論を展開。「日本はどんなことがあっても戦争をしないという国から離れてきている」と危機感を示し、「戦争は始めるよりも終える方が難しい。安全保障や外交を考える際『命こそ宝』という視点で、物事を考えてほしい」と訴えた。
 会場には磐田市民をはじめ、緑十字機の最後の離陸地・沖縄県伊江村の関係者ら約60人が集まり、耳を傾けた。

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