浸水被害を想定 ボートで救助訓練 磐田署と市消防本部
6月の台風2号に伴う記録的豪雨で仮堤防が決壊し、浸水被害に見舞われた磐田市でこのほど、水害を想定した救助訓練が行われた。磐田署と市消防本部から計約30人が参加し、発災時の連携強化を目指した。
大雨で市内が浸水し、建物内に取り残された人がいるとの想定で福田漁港(同市豊浜)の海を浸水地域と見立てて実施した。署員と救助隊員はボートに乗り込み、要救助者への接近や救出などの手順を確認。このほか、浮輪のついたロープを遠くに飛ばす「救命索発射銃」と呼ばれる機材の扱いを学んだ。
同市北部の敷地川は昨年9月の台風15号の際にも決壊し、土のうを積むなどして仮堤防を築いていた。訓練は、わずか1年足らずで再び決壊し、二度の浸水被害が発生したことを受けて行われた。同署の前田卓警備課長は「災害はいつどこで起こるか分からない。日頃から消防と連携し、準備を進めていく」と述べた。
29日には、同署と市消防本部が合同で、車両に取り残された要救助者を救出する訓練が行われる予定。