障害ある子の進路、雇用… 浜松で保護者と企業が意見交換

 障害者の就労促進を図る県特例子会社連絡会は23日、障害のある子どもの保護者に向けて、子どもの進路や雇用の悩みの解消を目指した「企業と語ろう」を浜松市中区で開いた。大手製造業の特例子会社や雇用に積極的な県内外18社の担当者が参加し、特別支援学校や福祉関係者を交えながら保護者約80人と小グループで意見を交わした。

特例子会社などの企業と保護者らが意見交換した「企業と語ろう」=浜松市中区
特例子会社などの企業と保護者らが意見交換した「企業と語ろう」=浜松市中区

 NPO法人くらしえん・しごとえん(同市中区)の鈴木修代表理事が「子どもの成長と未来に向けて」と題して講演した。民間企業の障害者の法定雇用率(現行2・3%)が今後段階的に引き上げられることに伴い、就労の場が広がる現状を説明。「職場での適応をいかに支え、自立につなげるかが重要」と強調した。
 意見交換では保護者から「働く上でどういう力をつけておくべきか」「仕事についていけるか不安だ」など、子どもたちを巡る質問や相談が相次いだ。企業側は「人の話を聞き、こつこつやり続ける力」など、求める人物像や就職に向けた心構えなどを答えた。障害のある子供ら約30人が企業で働くOB・OGと話す試みも初めて開催した。
 主催した同連絡会の水口洋史会長(ヤマハモーターMIRAI社長)は「保護者と企業側が直接話す場は少ない中、働き方を考えるヒントになれば。企業側も教育、福祉関係者との連携を取っていく」と話した。

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