乳がん経験者 ドレス姿美しく 静岡の結婚式場で写真撮影楽しむ

 乳がんを経験した女性にウエディングドレスを着てもらうイベントが29日、静岡市駿河区の結婚式場「エスプリ・ド・ナチュール」で開かれた。フリーランスのウエディングプランナー松永直子さん(焼津市)が主催し、今年で3回目。協力者が増え、これまでで最も多い県内外の女性13人がドレスアップと写真撮影を楽しんだ。

ドレスを着て家族と談笑する青木さん(右から2人目)=静岡市駿河区のエスプリ・ド・ナチュール
ドレスを着て家族と談笑する青木さん(右から2人目)=静岡市駿河区のエスプリ・ド・ナチュール

 「乳がんと闘ってきた女性の美しさを引き出し、おしゃれや美容を楽しんでもらいたい」(松永さん)との思いで、2021年から続けるイベント。国内外で活躍するプロのフォトグラファー、ヘアメークに加え、静岡英和学院大短期大学部と静岡デザイン専門学校の学生など約20人がボランティアとして協力した。趣旨に賛同した結婚式場やドレスショップも会場や衣装を提供した。
 参加者の一人、青木朱那[あやな]さん(29)=浜松市北区=は19歳の時に胸からの出血に気付き、検査などを繰り返した後、23歳で乳がんと診断され、放射線治療や手術を受けた。経験を踏まえ「若くても乳がんになることもある。体の異変に気付いたら、すぐに受診をしてほしい」と訴える。ドレス姿で夫と両親と写真に納まると「頑張って生きてきてよかった。6年前の自分に見せてあげたい」と語った。
 松永さんは「今回は参加者の方と多くお話ができ、充実したイベントになった。今後もより良い形で続けていきたい」と話した。
 (生活報道部・大滝麻衣)

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞