収蔵品の写真撮影OKに「本物と向き合うきっかけに」 静岡県立美術館

 静岡市駿河区の静岡県立美術館は、18日まで開催中の収蔵品展「美術館のなかの書くこと」を皮切りに、個人利用に限って同館収蔵品の写真撮影を可能にした。

写真撮影が可能になった収蔵品展=13日午後、静岡市駿河区の静岡県立美術館
写真撮影が可能になった収蔵品展=13日午後、静岡市駿河区の静岡県立美術館
写真撮影が可能になった収蔵品展=13日午後、静岡市駿河区の静岡県立美術館
写真撮影が可能になった収蔵品展=13日午後、静岡市駿河区の静岡県立美術館
写真撮影が可能になった収蔵品展=13日午後、静岡市駿河区の静岡県立美術館
写真撮影が可能になった収蔵品展=13日午後、静岡市駿河区の静岡県立美術館

 同館はこれまで、著作権の観点のほか、来館者や作品の寄託者への配慮など主に「管理上の理由」(同館)で収蔵品の撮影を禁止していた。しかし近年、国内外で展示品の撮影ができる美術館が増えていることから、数年前から対応を検討。スマートフォンでの撮影が気軽になり、案内板や撮影可否の表示を設置することで、作品を鑑賞する環境を保てると判断した。寄託品が多い展覧会では寄託者の要望などを踏まえ一律不可とする場合もある。
 開催中の「美術館のなかの書くこと」では、フランス・パリの街頭を描いた佐伯祐三の「ラ・クロッシュ」など約40点の展示品のうち、寄託者の意向による1点を除いて撮影できる。心を動かされた作品をスマホで撮ってSNS(交流サイト)に投稿する人や、画像を拡大して細部を確認している人もいるという。
 学芸課の石上充代課長は「美術品の楽しみ方の可能性が広がっていると感じる。情報としての写真をきっかけに、美術館を訪れ、本物と向き合う体験につなげてほしい」と期待した。

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