緊急車両気付き 親指上げよう 円滑走行へサイン考案 保育園で実演指導 志太消防本部

 志太消防本部は本年度、歩行者や自動車などの運転手が緊急走行の消防車両に対し存在に気付いたことを伝える合図として、親指を上げる「サムズアップ」のサインを考案し、実践を呼びかけている。交差点や横断歩道をスムーズに走行し現場到着時間の短縮につなげる狙い。19日には焼津消防署東分署の署員がたかくさ保育園(焼津市坂本)で園児に実演指導した。

親指を上げる合図を実践する園児たち=焼津市坂本のたかくさ保育園
親指を上げる合図を実践する園児たち=焼津市坂本のたかくさ保育園

 署員は園児にクイズを通して、火災発生時に消防車が1分1秒でも早く現場に駆け付けようと走行していることを伝え、車を見かけたら合図を送ってほしいと呼びかけた。園児は説明を受けた後、赤色灯を回した消防車に向かって親指を上げ、サインを確認した。
 同本部によると、車内のカーステレオの音量が大きかったり、歩行者がスマートフォンの画面を見ていたりすることで、緊急走行車の存在に気付いているのか判別しにくいケースがあるという。運転手や歩行者が簡単にできることを考え、親指を上げる動作とした。同署の山中和人主査は「スムーズな走行を可能にするため、サムズアップを広げていきたい」と語る。
 同本部は本年度、東分署管内の幼稚園、保育園で実演指導を実施する。
 (焼津支局・福田雄一)

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