杭州アジア大会 バレーボール男子白星発進 アフガニスタンに3―0

 【杭州共同】中国の杭州が舞台となる夏季アジア大会は19日、一部の競技が23日の開幕に先立って始まり、バレーボール男子で1次リーグF組の日本はアフガニスタンを3-0で退けて白星発進した。県勢は先発出場した難波尭弘(東レ)が、21-23で迎えた第1セット終盤に速攻を決めるなど要所で得点した。サッカー男子には北朝鮮が登場し、前回2018年ジャカルタ大会以来、5年ぶりに国際総合大会に復帰した。
日本―アフガニスタン 第1セット スパイクを決める難波=・杭州(静岡新聞社臨時支中国局・二神亨)
 大会は10月8日まで40競技を実施し、テニスやボクシングなどは来夏のパリ五輪の予選を兼ねる。45カ国・地域から約1万2千人がエントリー。日本選手団は過去最多1137人で編成するが、新型コロナウイルス禍で1年延期となったことに伴い、一線級の派遣を見送った競技団体もある。

 ▽男子1次リーグF組
日本 1勝 3(26―24 25―22 25―8)0 アフガニスタン 1敗
 東レ・難波 要所できらり 速攻やサーブ 得点源に
 【杭州=静岡新聞社臨時支局・山本一真】世界ランク68位のアフガニスタンに思わぬ苦戦を強いられた初戦で、日本の198センチミドルブロッカーがきらりと光った。先発出場の難波(東レ)が、第1セットの21-23から速攻を決めて逆転を呼び込み、第2セットは22-21からフローターサーブで相手レシーブを崩して連続得点を演出した。
 先発に10代2人が名を連ねたチームは序盤から動きが硬く、2セットとも先行される苦しい展開。その中で代表2年目の25歳は「今年は代表戦にも慣れ、緊張感はなかった」と落ち着いていた。
日本―アフガニスタン 第1セット スパイクを放つ柳田=中国・杭州(静岡新聞社臨時支局・二神亨)
 第1セットは21-20から3連続失点。嫌な流れを断ち切りたい場面で「セッターの深津さんとは昨年から合わせている。上がってくると思った」。トスを完璧に打ち抜き、連続得点の起点になった。第2セットは自身のスパイクミスの直後にサーブでブレークポイントにつなげて勝負を決定付けた。
 ブロックは得点こそなかったが手応えをつかみつつあり、味方のサーブレシーブが安定すれば速攻の打数も増えそうだ。東レでの出場機会が限られながらも2季連続の代表選出。次世代の大型ミドルとして首脳陣の期待を自覚し、「今季の代表活動の最後となる今大会で実を結ばせたい」と決意をにじませた。

 柳田主将「相手に対応」
 格下相手に第2セットまで競り合う展開となったものの、日本男子は地力を示した。柳田のサーブが効き、第3セットは8連続得点を奪うなどアフガニスタンを圧倒。31歳の主将は「最初は硬さがあって苦しんだが、動きが良くなって相手に対応することができた」と納得した。
 日本代表の主力は30日に始まるパリ五輪予選が控えており、今大会のチームには20代前半の若手も少なくない。真保監督は「若さゆえの弱点はあるが、柳田ら経験のある選手と化学反応を起こすことで素晴らしい力を発揮してくれる」と期待を込めた。

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