「やさしい日本語」で共生を 静岡で講座 平易な言葉遣い学ぶ

 静岡市国際交流課はこのほど、外国人にも分かりやすい「やさしい日本語」の必要性や使い方を学ぶ講座を同市葵区の市歴史博物館で開いた。市内外から参加した約30人が、共生社会実現に向けて平易な言葉遣いや意思疎通の方法を学んだ。

身ぶり手ぶりを交え「やさしい日本語」を実践する受講者=静岡市葵区の市歴史博物館
身ぶり手ぶりを交え「やさしい日本語」を実践する受講者=静岡市葵区の市歴史博物館

 やさしい日本語の普及啓発を行う市民グループ「しずおか やさにちネット」のメンバーが講師を務め、やさしい日本語習得のこつを「はっきり」「さいごまで」「みじかく」の頭文字から「はさみの法則」として紹介した。受講者はゲスト参加した市内在住の留学生と身ぶり手ぶりを交えて会話し、学習内容を早速実践した。
 講座は同市が2022年7月に「多文化共生のまち推進条例」を施行したことを受け本年度初めて企画。30日は清水区役所でも実施する。同課によると、市内には現在約1万1千人の外国人が在住し、そのうち約8割が「やさしい日本語」なら理解できるという。
 「やさしい日本語」は1995年の阪神淡路大震災の発災時、情報伝達が不十分で外国人の被災が多かったことから全国的に普及の重要性が高まった。
 (社会部・薬袋貴信)

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