清水港「世界のBX拠点に」 難波市長 整備構想に意欲 静岡市議会総括質問

 静岡市議会は25日、9月定例会の総括質問を行った。難波喬司市長は海洋分野での産業振興に関連し、清水港に新しい研究開発拠点を整備する構想の実現に意欲を示した。加藤博男氏(公明)の質問に答えた。
 難波市長は、海洋産業分野での技術変革を指す「ブルートランスフォーメーション(BX)」という言葉を紹介した上で、水深2500メートルの駿河湾に面し、海洋研究開発機構(JAMSTEC)の探査船「ちきゅう」が寄港する清水港について「世界のBXの拠点の一つになれる。しなければならない」と強調した。
 具体的には県や市内外の大学、JAMSTECと連携し、水中ドローンや、通信技術を活用した「スマート漁業」、藻場などが吸収する炭素「ブルーカーボン」などの技術開発を進めると説明した。清水港のうち、県が埋め立て事業を進めている貝島地区が拠点の候補地になるとした。
 同構想に関しては、市が6月に発足させた外部有識者で構成する「市政変革研究会」の分科会で、産学官の連携体制や具体的な共同プロジェクトの立案について検討を進めている。
 (政治部・尾原崇也)

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