心をつかむ“日本食”【記者コラム 杭州小話】
大会の取材拠点になる杭州市中心部のメインメディアセンター(MMC)。選手の活躍を伝えようとせわしなく行き交う報道陣の空腹を満たすため、施設内に設けられた食堂で、意外な“日本食”が各国メディアの心をつかんでいる。
杭州の特徴を際立たせた本場中華をはじめ、東、南アジア、西洋など各国料理がずらりと並ぶ傍らにあるのは見慣れたソフトクリームの看板。北海道産生クリームとラングドシャ素材のコーンでおなじみの「クレミア」だ。
日本で500円超の高級ソフトもここでは20元(約400円)の食事代を払えば食べ放題。濃厚でありながら、すっきりとした後味が受けるのだろう。多くの人が、ビュッフェ形式でつい食べ過ぎてしまった胃袋にさわやかな清涼感を求めるように、食事の締めに立ち寄っていく。
ちなみに、提供しているのはケンタッキーフライドチキンの出張ブース。定番のチキンに交ざって、「和牛」と銘打たれたハンバーガーも人気を博している。
(静岡新聞社臨時支局・山本一真)