生理ナプキン配布機設置 防災備蓄品を利用 浜松市とシャープが実証実験

 浜松市は電機大手のシャープ(堺市)に委託し、10月1日から2024年3月末まで、防災備蓄品で使用期限が近づいた生理用ナプキンを配布する機械の「ディスペンサー」を浜松市内の公共施設に設置し、利用状況などを確かめる実証実験を行う。市によると、防災備蓄品を活用した生理用ナプキンの配布機の設置は全国初の試みという。

生理用ナプキンのディスペンサーの使い方を説明するシャープの担当者=浜松市中区の市立中央図書館
生理用ナプキンのディスペンサーの使い方を説明するシャープの担当者=浜松市中区の市立中央図書館

 市と同社が27日、市役所などで説明会を開いた。ディスペンサーは手をかざすと前面の扉が下がって開き、最上部の1枚を取り出せる。扉が閉まると2分間は開かず、大量には持ち出しにくい仕組み。ネットワークでつながっているため利用状況が把握でき、補充時期も通知される。市役所と市立中央図書館、あいホール、市立高(いずれも同市中区)の女性用トイレの個室に計40台を設置する。
 市は2021年度に行ったアンケートで、外出先での急な生理への対応、女性だけが生理用品の費用を負担する不公平感を課題として把握。防災備蓄品として購入し、使用期限が残り1年になった生理用ナプキンを今回の実証実験に活用することにした。
 この日は市立高で、生理に関する作品を全国規模のコンテストに出した同校放送部の生徒と市、シャープの担当者との座談会も行われた。
 (浜松総局・松浦直希)

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