盲ろう者の外出と社会参加促進 静岡県内初 同行援護事業所を開所

 NPO法人静岡盲ろう者友の会は1日、盲ろう者の外出支援の拠点となる同行援護事業所「県盲ろう者支援センター」を静岡市葵区の番町市民活動センターに開所した。同NPO法人によると、同行援護事業所の設置は静岡県内初で、全国的にも珍しいという。

盲ろう者の同行援護事業所の開所を祝った式典=静岡市葵区の番町市民活動センター
盲ろう者の同行援護事業所の開所を祝った式典=静岡市葵区の番町市民活動センター

 盲ろう者は視覚と聴覚の両方に障害がある。開所した事業所は、他者とのコミュニケーションや情報の取得が困難な盲ろう者に対する外出の支援を通じ、社会参加の促進や生活環境の向上を図る。
 同センターで行った開所式で、同会の斉藤正比己理事長は「盲ろう者は安心安全が確保されることで外出できる。さまざまな人と触れ合い、四季折々の自然と出合うきっかけになれば」と期待。盲ろう者や手話通訳の支援者らがテープカットやくす玉割りで新拠点の開所を祝った。
 1995年に任意団体として発足した同会は、同事業所の設置に向けて2022年12月にNPO法人に移行した。
 (社会部・小沢佑太郎)

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